開幕ベンチスタートからオールスター出場 ロッテ・鈴木大地が明かす「思い出深いあの試合」

こんばんわ、SHUJIです。

文春オンラインで鈴木大地本人のコラムが上がっていました。

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ここからすべてがはじまった

千葉ロッテマリーンズの鈴木大地です。この原稿を7月13日のオールスター第2戦(甲子園)が終わった夜に書いています。5回目のオールスター出場。すべてに感動しました。今回はヒットこそ打てなかったのですが、ある意味では一番嬉しかった2日間となりました。
 シーズンが始まった時はオールスター出場なんて考えることも出来ませんでした。必死に1試合でも多くどんな形でもいいから試合に出たいという想いだけで野球をやっていました。だから出場が決まった時に「感謝の気持ちしかない」とコメントしましたが、それがすべてだと思います。開幕スタメン落ちで開幕は出場機会がなく始まった1年の中でたどり着いた夢舞台。特別でした。すごく楽しめました。

開幕ベンチスタートからオールスター出場 ロッテ・鈴木大地が明かす「思い出深いあの試合」

今年の原点となった試合

シーズンと同じく一塁、二遊間、三塁、外野と4つのグラブを持参しました。2月の春季キャンプ打ち上げの時に首脳陣から「試合機会を増やすために一塁、二遊間なども行ける準備をしておいてくれ」と言われた際に発注して作ったものです。ただ実際にそれらのグラブを手に本格的に練習に取り組んだのは開幕の数日前から。厳密に言えば開幕スタメンに名前がないことを分かった時点です。
 それまでは三塁手としてアピールしてライバルと勝負するというつもりで三塁の練習に集中していたのですが、スタメンではないと分かった瞬間から外野も含めて色々な可能性にチャレンジしようと切り替えました。それが色々なポジションの練習にチャレンジしたスタートです。とにかく試合に出る可能性が1%でもあるのであれば試そうと思いました。
 そして迎えた開幕2試合目。この先、どのような野球人生が待っているか分かりませんが、現時点で自分の中でNo.1というほど思い出深い試合となりました。
 前の打者のケニス・バルガス内野手がレフトフライになって代打を告げられて、打席に向かおうとしたら、地鳴りのような歓声が聞こえました。色々な方面から「頑張れ」というエールが聞こえました。場内アナウンス担当に自分の名前がコールされるとさらに声援が大きくなりました。泣きそうなぐらい嬉しかったです。自分の中では開幕から2試合連続でスタメン落ちとなって、連続試合出場が532試合で止まり、すごく悔しい想いをしてこの打席を迎えましたが、それはあくまで僕個人の事で周りの皆様には関係のない事だと思っていました。まさかこんなに多くの人が気にかけてくれていたとは思いもしませんでした。結果的に左前安打を記録したので、さらに嬉しさが増しましたけど、たとえあの場面で結果が伴っていなくても忘れられないぐらい嬉しい瞬間でした。

開幕ベンチスタートからオールスター出場 ロッテ・鈴木大地が明かす「思い出深いあの試合」

ロッテファンで良かったと言ってもらえるように

 ファンあってのプロ野球。「ファンの皆様のおかげです」とはよく聞く言葉ですが、この時ほど本当に支えられているという実感が湧いた瞬間はありません。応援してくれる人のために頑張ろうと強く思いました。こんなに応援してくれる人がいるのだから全力でやらないといけないと思いました。よくマスコミの取材とかでも「よく心が折れませんでしたね」という質問を受けますが、それは自分ではなくてファンの皆様がそうさせてくれたのだと思います。どんなことがあっても前を向いて、自分がやれることを一歩一歩、目先の目標を立てず、代打でも代走でも、試合に出なくてもベンチでは声を出してやろうと決めていました。
 オールスターは自分たちだけではなくファンの皆様に喜んでもらうイベント。だから打てはしませんでしたけど、そういう感謝の気持ちを強く感じながら出場したオールスターだったので自分には特別な2日間に感じ、楽しむことも出来ました。
 さていよいよ後半戦が始まりました。ここからは1つのミスも許されない大事な局面に入ります。2016年を最後に千葉ロッテマリーンズはAクラスには入っておらずクライマックスシリーズに行けていません。そういう意味では今はとてもいい位置にいます。リーグ優勝も諦めなければ、なにかを起こせると思っています。交流戦での9回に5点差をひっくり返した中日戦のサヨナラ勝ちのように最後まで諦めない。そういう姿勢を大事に戦っていきたいと思います。
 私がファンの皆様に勇気づけられ頑張れたようにファンの皆様に感動をしてもらう事が出来る試合をしていきたいと思います。千葉ロッテマリーンズのファンで良かったなあと言ってもらえるように残りのシーズン闘います。それが私たちの恩返し。今年はその事をいつも以上に考えながらプレーをしています。だから調子が悪くなると今年の自分の原点である開幕2戦目のあの打席の映像を見ています。自分を盛り立てたい時にあの打席を見て奮起します。テレビ映像からでも十分にファンの皆様の「大地、頑張れ!」の声が聞こえます。その声に応えるため、私はグラウンドに立ちます。

開幕ベンチスタートからオールスター出場 ロッテ・鈴木大地が明かす「思い出深いあの試合」

鈴木大地らしい素晴らしいコラム

今シーズン何度も本人が語っているくらい、今シーズン初打席となった開幕2戦目の代打の打席。本人の強い印象に残っているのでしょう。

私も現地ZOZOマリンスタジアムで観戦していましたが、ゴリラが打席に立ってるときにベンチ横から出てきて、気合十分といった感じでした。

ゴリラが倒れた後に大歓声、谷保さんのコールで再び大歓声、登場曲・告白が流れ終わって三度大歓声。素晴らしい打席でした。

大地自身も期待に応えるようレフトへのヒットを放ち、一塁ベース上でベンチに向かって吠えていました。

ベンチに向かって吠える鈴木大地

本人が言う通り、その前日に試合出場がなく連続試合出場が532で止まったことファンとしてもとても悔しい試合だったし、これ以上ないマリンからの帰り道の気持ちは言葉では言い表せない感情でした。

大地本人もWeAreに行けど、本心の笑顔ではないのかと思うほど悔しさをかみ殺しているように見ていて感じました。

仲間にポンポンされる鈴木大地

この日、大地はすぐに室内練習場に逃げ込んだそうです。
そしてくやしさをぶつけるように練習をし、駐車場に戻ると手紙が2通来ていたのはもう有名な話でしょう。

仲間からの思い、ファンの声援に応えた大地はシーズン序盤のくやしさをぶつけるかのよう全力で毎試合取り組み、3度のサヨナラ、キャリアハイのホームラン数、はじめての月間MVPを受賞し、オールスターの舞台に立ちました。

大地はファンのおかげで心折れずに来れたと語っています。
ですが、ファンからすると鈴木大地を見てきて、大地がしっかり有言実行で取り組んできたからこそ今があると思っています。
だからどんなときでも信じて応援し続けることができます。今までも・・・そしてこれからも・・・

大好きだ 大好きなんだ
それ以上の言葉を もっと上手に届けたいけど
どうしようもなく 溢れ出す想いを伝えると
やっぱ大好きしか出てこない

FUNKY MONKEY BABYS『告白』の歌詞引用

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